皆様、こんにちは。
立春の今日、東京は雪の予報が出ていましたが、皆様の地方はいかがでしょうか。
日之出株式会社は創業94周年を迎えました。

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創業者松本繁次郎が、大正9年2月4日東京深川にて
平安堂松本商店を開業したのが日之出の始まりです。

アメリカの商社・伴新三郎商店の命を受けて、自動車会社を起こした繁次郎が、
なぜモップを作り始めたのかはよくわかりません。

10年近くの英米滞在を経て帰国した繁次郎が、横浜伊勢佐木町の材木問屋の長女
高瀬キイと結婚し、 赤坂に新居を構えたのは間違えがありません。祖母が「あんなへんぴなところに住んで淋しかった。」と言っていたのは私も直接聞きました。

当時の横浜は外国人も多くとても賑わっていて、明治時代にキリスト教の幼稚園に通い牛鍋を普段から食べるような家に育った娘ですので、洋行帰りの繁次郎にも合うのではということで結婚したと聞いています。

モップと言っても誰も知らないころ、一から作るのですから大変です。
モップだけでは商売にならないので、箒などの掃除用品も扱っていたようです。
繁次郎ももちろんですが、キイもモップ造りを手伝ったり、住み込みの使用人の世話をしたりと大変だったようです。毎日2升のご飯を炊いていたそうで、私がお嫁に来たころも炊飯の水加減は祖母の仕事でした。

当時の洋行帰りは、ハイソサイエティな方ばかりで、そんな裕福な方々とお付き合いをしながら、 地道な商売を続けて行くのも気苦労だったと思います。

生前祖母は口うるさくて皆から煙たがられたのですが、会社を経営してみると、
祖母の苦労は並大抵では無かったのだと思うようになりました。
そういえば繁次郎の親友・・・私達の仲人の伯父さんが、
「キイさんの功績が一番大きかった。」と言っていたのを思いだします。

創業94周年にあたり、創業者松本繁次郎を支えた祖母の功績も讃えたいと思います。

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日之出の歴史を振り返り、常に新しい製品の開発に努力して来た姿勢を
踏襲していかなければならないと思っています。

皆様、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 
ゆりこ

投稿者 yuriko