なかなか時間が取れず最終日になってしまいましたので、駐車場も30分も待ってようやく入館できました。
入場者1万人を突破したのは大分前ですが、大勢いの方が来訪していて、列を作って見るのも豊橋では珍しいです。
山下清展を初めて見たのは東京の小学生の頃、会場はどこだったか定かでではありません。あの時も人が大勢で、細かい貼り絵だなと感心したことを覚えています。
時を経て、じっくり見るとまた違う感慨があります。色紙を手でちぎって隅から貼っていったという設計図のような緻密さに驚くとともに、全体のバランスの良さ、美しさに感動します。
代表作の「長岡の花火」の、真っ暗な夜空にパッと咲いた花火の華麗さ、細かく表現された貼り絵の観客のどよめきが聞こえてくるような臨場感に唸りました。
山下清が日本のゴッホと言われていたことも初めて知りました。
ゴッホの絵からの習作、「ラ・ムスメ(娘)」も、ゴッホの持つ色彩と暖かなふくらみが感じられて素敵です。
昔一緒に見た母へのおみやげに、やはりゴッホの作品に似た「ぼけ」の絵をモチーフにした携帯ルーペライトと絵葉書2枚を購入し、画集は買わず、じっくりと胸に刻みつけるように眺めて美術館を後にしました。
一人でしたがとても楽しい2時間でした。
ゆりこ