ボジョレーヌーボーで乾杯し、ハヤシライスをいただきます。
やっぱり美味しい、まろやかでコクがあります。
大人は愉しい時をゆっくり過ごしたいのですが、遊ぶのが仕事の子ども達は、じっとなんかしていられません。
「ママ、ママ」の呼び声に交じって「ち~ばぁば!」の声が響きます。
ひいおばあちゃんの母は、身体が小さいので「ち~ばぁば」と呼ばれています。ちなみに私は「ばぁば」です。七五三で先月会っているので、早速遊ぼうと誘われます。しつけに厳しいママと違って、大甘のち~ばぁばのことが二人とも大好きです。
特に三歳のりゅうちゃんは、母の姿が少しでも見えないと「ち~ばぁば!ち~ばぁば~!」と大変です。
食事が終わって、一階の居間に戻った母の後を追いかけて行きました。
りゅうちゃんが生まれてすぐ、弟が病気になり、手術に姪が立ち合わなければなりませんでした。
私が駆け付けるまでの数時間、当時86歳の母が一人で赤ちゃんを見守っていたのです。さぞ大変だったと思いますが、可愛さもひとしお増したようでした。
りゅうちゃんは、あまりにひいおばあちゃんの事が好きすぎて、「ち~ばぁば~!ち~ばぁば~!」と節をつけて歌っていると、楽しそうに弟が話してくれました。
以前から幼児と高齢者の相性の良さを気付いていましたが、ここまでとは思いませんでした。父が亡くなってから一時はすっかり弱っていた母も、今では見違えるほど元気になったのも納得です。
小一時間経っても帰ってこないりゅうちゃんを迎えに行って、母はやっとお風呂に入れました。こっそり聞いたところチョコレートを5ケもあげてしまったそうです。これだから年寄りと暮らす子供は虫歯になってしまうのですね。
困ったものです。
やはりひいおばあちゃんと暮らしたうちの子たちなどは、朝起きたら飴玉が口に入っている有様で、危険でしたが、優しい子に育ったので良しとするしかないですね。
来月90歳になる母が、少しでも長く元気で幸せでいてくれるようにと祈っています。
ゆりこ