昨年暮れから休業して、紹介された遠方の病院に入院していましたが、病状が少し良くなり、今は娘さん宅で療養しています。「ご飯が食べられるようになったので、お見舞いOKです。」との連絡をもらって、彼と一番親しい同僚のTさんを伴って出かけることにしました。
東名高速で2時間弱、閑静な住宅街の一角に娘さん宅を簡単に見つけることが出来ました。Googleマップがあるので、ほんとうに便利です。
約束の11時少し前、娘さんの案内で玄関を上がると、Nさんが2階から降りてきました。ベッドにいるとばかり思っていたので、思わず「元気そうね!」と声を掛けました。入院の事、暮らしのことなど、理路整然としっかり話す様子は以前と変わりません。
絶望して退職を願い出たのを、休職して闘病するよう励ました時より、ずっと前向きになっていました。
病院では全く受け付けなかった食事も、娘さんの心づくしの手作りで、だいぶ食べられるようになり力が付いてきたそうです。お見舞いに持ってきたフルーツも食べられるかもしれないと嬉しくなります。
Tさんも、圧力なべやミキサーを使った介護食の作り方のアドバイスをします。
Tさんは数年来、デイサービスの助けを借りて、難病の奥さんの介護をしながら勤めているのです。そんなTさんの事情で、平日にお見舞いに来たのです。
プラモデルの大作「清水寺」が箪笥の上に飾ってありました。
「清水寺」は細かいプラモデルのキットを組立て、ケースはホームセンターで自分で買ってきた材料で作ったものと聞いてびっくりしました。
一人暮らしで、思い煩っていた時と比べ、信頼できる病院で治療を受け、優しい娘さん夫婦のお世話になり、可愛いお孫さんと暮らす今の生活も良かったに違いありません。
ほっとして以前話したキノコ由来の健康食品を差し上げることにしました。
数百の病院でも使われている証明に、お医者さんが書いた本も持参しました。
親友の父親や、Nさんも知っている方の奥様に効果があった実例を話し、「副作用はないそうなので、もし飲めなかったら、看病でお疲れのお嬢さんが飲んでね。」と渡しました。
研究熱心なNさんは、さっそく説明を読み、飲めるか試しました。
粉にちょっと咽たけれど、工夫すれば飲めそうです。
気休めに持ってきた本も、字が大きくて読みやすいと、読む気満々です。
希望を持つと、人は強くなる
Nさんの目に光を感じ、嬉しかったです。
「もし良いようなら、また送るね。」気が付くと、来てから45分が経っていました。疲れさせてもいけないので、握手をしてお暇しました。
帰路、東郷サービスエリアで休憩して、「かき揚げきしめん」を食べました。
「どこにも出かけられないので、きしめん食べたのも何年振り」
というTさんの心情を思うと胸にせまるものがありました。
みんな頑張っているんだな、
素晴らしいなと
日之出のみんなを誇らしく思いました。
ゆりこ